Ryuseido Pharmacy
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女性のための漢方

1.月経異常

経異常は、女性ホルモンの分泌異常により起こると考えられており西洋医学ではホルモン注射やホルモン剤を使用していきます。
しかし、ホルモン注射やホルモン剤は使用している間は良くても多くの場合は止めると元に戻る場合が多いのが実情です。
また、生理痛に対してもその都度鎮痛剤を用いるのことがほとんどで習慣性や副作用をなどを考えれば良い方法とは言えません。

漢方では、月経異常は主として下腹部の循環障害に基づくものと考え治療していきます。
下腹部の循環障害を漢方では、瘀血といい漢方独特の考え方で「よどんで停滞した血液をさします」。
これを改善する薬を駆瘀血剤といいます。
また、循環不足で起こるものもあり、この場合は血液の流れを良くする漢方を使用します。

よく使用される漢方薬
熱証用の薬(のぼせや熱感がある場合)
・大柴胡湯+桃核承気湯
・黄連解毒湯
・桃核承気湯
・大黄牡丹皮湯
・柴胡桂枝湯+桂枝茯苓丸
・加味逍遥散

寒証用の薬(冷えやつかれがある場合)
・芎帰膠艾湯
・十全大補湯
・五積散
・桂枝茯苓丸
・半夏厚朴湯
・防已黄耆湯
・当帰芍薬散
・四物湯
・温経湯

2.不妊症
原因が男性側にある場合や卵巣が癒着などで塞がっている場合は別として、ホルモンのアンバランスが原因で起こっている不妊には漢方が奏功する場合が多くみられます。
不妊症は、原則として虚弱体質の方に多く、月経異常を伴うことが多いため、漢方では補血剤(血液の質を高める)
を用いることが圧倒的に多い。
体質が実証タイプの方もおり、この場合は主に瘀血を改善する方法が適応になる。
また、不妊は漢方いう腎系の低下が関わってくるため補腎薬を上記のものに併用すると効果が増すことが多い。

主に使用される漢方薬
熱証用方剤
・桃核承気湯
・大黄牡丹皮湯
・加味逍遥散

寒証用方剤
・桂枝茯苓丸
・十全大補湯
・当帰芍薬散
・温経湯

最新情報 (第51回日本東洋医学界学術総会 レポートより)
女神散を使用した不妊症治療の検討
1997年~1998年に女神散を服用した1000症例で411例の妊娠を得た。1年以上の女神散服用後妊娠の284例のうち自然妊娠201症例中の40症例に対して調査を行った。
不妊症患者は外的、内的要因により様々なストレスを形成するに至り、大脳皮質よりのホルモン分泌障害を招くことが考えられる。女神散は他の製剤に比べ精神面での改善を認めた。精神面での改善が生殖ホルモン動態を安定させ、その結果、排卵現象が良好化し妊娠を得たと考える。

3.冷え性

冷え症は女性の病気とは限りませんが、圧倒的に女性に多く。これは冷え症が多かれ少なかれ月経異常と結びついているからと考えられます。
冷え症は、西洋医学的には病気とは認められないのですがこれに悩む女性は多く漢方治療のよい対象になります。

冷え症の原因と考えられるのはおおまかに分けると以下のようなタイプがあげられます。
1.血液が足りないもの貧血からくるタイプ
2.うっ血からくるもの循環障害のために冷えるタイプ。
3.体内に水分の偏在があってその局所だけが冷えるタイプ。
4.胃腸が弱く胃下垂、胃アトニーがあり全体に元気のないタイプ。
5.新陳代謝機能が衰えているタイプ。
6.自律神経失調症タイプ。

冷えのパターンは
1.全身が冷える
2.夏でもソックスなどが必要な場合。(冷房病で冷えが体内に溜まってしまう場合)
3.局所的冷え。頭・背・胃・腰・ひざから下など
4.顔はのぼせるのに足が冷える など

よく使用される漢方薬
1.当帰芍薬散
貧血性で虚弱者に多く、腰から足がとくに冷え、頭痛・めまい・動悸などを訴える。生理不順をともなう場合もよい。
自律神経失調による冷え症にもよく用いられます。

2.人参湯
胃腸が弱く、胃下垂、胃アトニータイプで痩せて元気に乏しく貧血気味で全体に冷えるもの。長期服用が必須

3.当帰四逆加呉茱萸生姜湯
手足の先が冷え、四肢末端にうっ血を起こす。しもやけの出来やすい人。

4.苓姜朮甘湯
冷えが手足よりも腰にあって、水の中に座っているようだと思うような場合。

5.五積散
腰の冷えだけでなく、同時に腰や下肢の痛みを訴える場合。

6.加味逍遥散
冷えのぼせタイプ。手足は冷たく生理不順がある場合もある。不定愁訴が多い。
顔ののぼせと手足の冷えが同時にある場合。



4.更年期障害と血の道症
更年期障害は、月経が閉止する年齢になり、卵巣の機能が衰えて萎縮し他の内分泌臓器との強調がくずれて起こる状態です。病気というよりも自然の摂理といえますが人によっては症状がひどくしかも長期に起こる場合があります。
また、血の道症とは婦人特有の病気で特に器質的病変と認めるものがなく症状がすべて精神・神経症状であるのが特徴で年齢も特に限りません。

更年期障害・血の道症の症状はほとんど同じです。自律神経症状は、顔面の紅潮、のぼせ、手足の熱感、発汗の後に冷感を覚える、心悸亢進が起こり動悸や心臓の圧迫感を感じる、めまいや耳鳴りを訴える、血圧が変動する。精神症状として、神経過敏、興奮しやすい、ヒステリックになる、憂鬱感、忘れやすい、集中力低下、疲労感が強いなどです。

更年期障害の原因
閉経期が近づくにつれて、卵巣で女性ホルモンのエストロゲンの生産が低下し、それに反応して脳下垂体からの性腺刺激ホルモン放出量にゆれが生じることなどが更年期障害の一因とされます。
また、脳内の気分を良くする化学物質とも言われるエンドルフィンが減少し、脳血流量とセロトニンの様な神経伝達物質の代謝機能も低下して、憂鬱な気分が出現します。

更年期を乗り切る生活上の注意
バランスのとれた食事やサプリメント、運動やストレスの解消などは、閉経期の不快な症状を最小限に抑えるのに役立つと言われています。
また、ぬるめの朝風呂に20分程入ると一日中のぼせを防ぐことになる人もいます。
しかし、アルコール、チョコレート、コーヒー、香辛料、砂糖などの過剰な摂取は、のぼせの引き金となり、喫煙も良くないとされています。

更年期を健やかに過ごす素材
のぼせなどの症状を緩和する為に、ハーブやビタミンが有益な場合があります。亜麻仁、天草、葛、大豆、などはエストロゲン様の物質を含み朝鮮人参、サラシナショウマは両方ともエストロゲンのような特性を持つと言われています。
当帰は、貧血を防ぎ女性器官に特別な血液と栄養素をもたらす最も作用のあるハーブの1つとされます。
また、ビタミンCとフラボノイドが重い月経を緩和し、月経の直前や期間中に、やや弱くなる毛細血管壁を強化するように働き、ビタミンEがのぼせを減らす作用があるとも言われています.
良く使用されるハーブ類は下記になります.
★大豆イソフラボン:女性ホルモンの作用を補い、更年期障害の軽減、骨密度の低下抑制、抗酸化作用、発ガン抑制作用などが確認されています。
★サフラン:ホットフラッシュや不眠に応用され、自律神経系や循環器系への作用があります。
★紅花:婦人の血の道症や冷え症、月経不順、更年期障害など婦人病一般に応用されます。

ファーストチョイスは、加味しょう遙
加味逍遥散(かみしょうようさん)
更年期障害・血の道症特有のとりとめのない神経症状、いらいらして起こりやすい、逆にうつ状態になる、灼熱感と悪寒が交互にくる、四肢の煩熱や頭重、めまい、顔面紅潮、ねあせ、不眠、全身倦怠、食欲不振などを伴う。体質は中程度のもの。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
下腹部に圧痛があり(なくても可)、体力は中程度でのぼせて赤ら顔の場合が多い。のぼせ、めまい、頭痛、肩こり、耳鳴り、心悸亢進、足冷えなどのある場合。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
体力のない婦人で貧血気味、腰足が冷える、疲労しやすい、頭が重い、めまい、耳鳴り、動悸、下腹の痛みなどを訴えるものに用いる

四物湯および加減方・温清飲(うんせいいん)
四物湯は婦人諸病の聖薬といわれ、貧血を補い、血行をよくし、血の道の諸神経症を鎮静させる。これにのぼせを引き下げ精神安定させる黄連解毒湯(おうれんげどくとう)を合わせた処方が温清飲(うんせいいん)です。胃腸が丈夫でのぼせが強く上記処方では改善されない場合に用いることが多くあります。

五積散(ごしゃくさん)
新陳代謝を促し、血行を促進して、全身の機能の快復をもたらす。冷え、腰痛、しみ、肩こり、めまい、神経症、神経痛などの諸般の病状を去り、大小便を整え、気分を爽快にする。特に冷房病、手術後、打撲、むちうち症、流産などから生じた諸病と思われるものに用いる。

抑肝散(よくかんさん)
神経症で一般に癇が強いといわれるものに用いる。神経過敏となり、興奮して眠れないもの。

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
漢方で気剤(気のめぐりを良くする)の代表的な処方で、体力がなく咽喉部に異物がつかえているように覚え、それを気にするもの。(咽喉に異常がないのが特徴)。神経症状としては、気分が重く、ふさぎ、めいるような気持ちである。
また、不安感、発作性の心悸亢進、胃アトニーなど


桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
虚証(体力がない)の体質で、神経が高ぶり、のぼせ、頭痛、不眠、心悸亢進などがあり、驚きやすく汗が出やすく、ねあせが出たり、腹部に動悸を感じたりする場合に用いる。

柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
血圧が高く、動悸、息切れがして気の高ぶるもの。腰に築き上げがあってヒステリー症を呈するもの。

更年期障害は、月経閉止前後におけるホルモン異常による神経症で

※病状が長引いた場合や安定剤を服用して長い方は単純な分類の仕方では思ったような効果が得られない場合が多くあります。この場合は、他の処方を併用したり煎じ薬の場合は生薬を追加したりしていきます。


5.おりのもの、膣炎
おりものは、婦人の疾患にほとんどつきまとう疾患です、もともと健康な婦人でも多少の分泌物はあるものですが婦人病にかかると増量し性質が変わってきます。白帯下(白色)、黄帯下(黄色)、赤帯下(淡褐色)などの色がついてきます。癌や流産後の遺残がある場合は異様な臭気を帯びます。また炎症起炎菌の増加によっても異様な臭気を発します。
婦人の性器は常に外からの汚染を受けやすく、膣炎、子宮頸管内膜炎、卵管炎、骨盤腹膜炎などに陥りやすく、いずれもおりものの原因になります。
いずれも再発しやすくやっかいな病気といえます。
ひどい膣炎の場合は、やはり抗菌剤を使用することが大切ですが、漢方を使用することで再発を防止することができます。

よく使用される漢方薬

○炎症・充血がひどい場合に用いる処方
竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)
膀胱・尿道・子宮など下腹部(泌尿生殖器)の炎症に用いるもので、炎症症状が強く体力も低下していない場合に用いられます。内膜炎や、膣炎、トリコモナスなどの黄帯下、赤帯下に用いられます。

五淋散(ごりんさん)
冷えると頻尿し、または残尿感のあるもので淋毒性やトリコモナスによる白帯下、黄帯下に用いる。帯下ハ膣炎、子宮頸管内膜炎、骨盤腹膜炎のあるものに良い。

八味帯下方(はちみたいげほう)
やや貧血気味で帯下を主訴とする婦人か疾患に用いられる。おりものを治す妙剤といわれ淋病性のものでもトリコモナスによるものでもよい。はなはだしい炎症や充血のない場合に用いる。炎症・充血が強い場合は竜胆寫肝湯がよい。

○炎症・充血があまりはげしくなくおりものも白いもの
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
体力が低下気味で、貧血傾向、冷え症のものの白帯に用いる。
冷え症で利尿減少、めまい、浮腫傾向のものの白帯下。

加味逍遥散(かみしょうようさん)
当帰芍薬散の効かないもの。炎症がややある場合に用いる。

五積散(ごしゃくさん)
冷え症の婦人で、冷えのため薄い白帯下があり、冷房病などで冷えたりしたときに用いる
冷えから生じた(冷房・競技、田植え、漁業作業など)白帯下、及び流産後や膣炎または外科的処置から生じた白帯下に用いる。

温経湯(うんけいとう)
やや嘔吐感があったり、手足が熱く、口唇が乾き、顔面は萎えて黄味があり、腰・脚は冷えるもの。
生殖器の発育の悪いもので帯下があるもの。

清心蓮子飲(せいしんれんしいん)
内臓下垂(特に遊走腎となるもの)体質者で腎臓機能が弱く、冷えや頻尿になって、帯下は米のとぎ汁のように流れるもの。

人参湯(にんじんとう)
真から冷えて、胃腸が弱く、胃腹痛のして、軟便気味となり帯下は水のように淡白で冷たい。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
急性・慢性に関わらず、お血(生理不順など)がある場合に用いる

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
漢方で気剤(気のめぐりを良くする)の代表的な処方で、体力がなく咽喉部に異物がつかえているように覚え、それを気にするもの。(咽喉に異常がないのが特徴)。神経症状としては、気分が重く、ふさぎ、めいるような気持ちである。
また、不安感、発作性の心悸亢進、胃アトニーなど


桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
虚証(体力がない)の体質で、神経が高ぶり、のぼせ、頭痛、不眠、心悸亢進などがあり、驚きやすく汗が出やすく、ねあせが出たり、腹部に動悸を感じたりする場合に用いる。